数字や見たことのない用語がいっぱい出てきて難しいイメージの耐震等級。
ここでは施主目線で、わかりやすいところを切り取って解説していきます。
数字や最低限度の専門用語のみ。難しいこと抜きで安心できる家を考えていきます。
- 耐震等級って何?→国が決めている地震に対する強さのランク。3段階あり。
- 住宅情報館では耐震等級3は取得できる?
- 制震ダンパーって何?いくらくらいかかるの?
- 耐震等級3を全力で取得してほしい理由
- 制震ダンパーで強度を上乗せしよう!
- 耐震性、災害対策は土地選びも重要
スターピー家は耐震等級3と制震ダンパー(FRダンパー)でガッチリ固めました。
土地も低地や昔の田んぼではなく、丘陵地を選びました→地盤改良工事なしでいけました!
耐震等級3は「想定外」の地震でも「命」と財産を守ってくれる
耐震等級3だと巨大地震が来ても倒壊しない「財産」を守ってくれる
熊本地震では耐震等級1や2の住宅でも倒壊しましたが、耐震等級3の家は倒壊しませんでした。
※地盤や家の間取り、経年劣化の度合い等、他の要素も関係してきます
耐震等級1や2の家では1回目の震度7には耐えられましたが、2回目には倒壊した家もありました。
震度7が1回来ても「命」は守れますが、家や家具という「財産」は守れなかったのです。
耐震等級3が最高等級だから取得する!
地震保険料が半額になるから取得する!
取得の入口は、こんなことでも良いです。
事実として想定外の巨大地震が来ても必要以上におびえる心配がないというのは大きなメリットですよね。
耐震等級1や2ではダメな理由3選
- 倒壊する可能性がある
- 倒壊しなくても建物に損傷が出る
- 損傷によっては建替が必要になることもある
倒壊は論外ですが、建物(主要な柱や壁)に補修不可能な損傷が出る可能性があります。
倒壊しなければ住み続けることはできます。
ただ、
「次に大きい地震が来たらどうしよう」
「まだ住宅ローンが30年も残っているのに倒壊したら?」
「地震の後、すきま風が入ってくるようになってエアコンの効きが悪い」
夢のマイホームでビクビクしながら生活したくないですよね。
熊本地震でも耐震等級3の家は無傷か軽微な損傷しか確認されていません。
耐震等級3はどうやって取得すれば良い?
間取りの設計段階から設計士に伝えましょう
耐震等級3を取得するためには間取も重要です。
間取りの設計開始時に最優先事項として設計士に伝えてください。
- 壁の量とバランス
- 柱の位置
この2点が重要です。
住宅性能評価を取得しよう
実際に耐震等級3を取得するには「住宅性能評価」を申請して認めてもらう必要があります。
建築を始める前に、ハウスメーカーの営業と設計士に申請するよう確約を取ってください。
スターピー家の場合は「檜物語」に変更した時点で住宅性能評価を申請するよう頼みました。
申請費用で約20万円かかりましたが、地震保険料が半額になるので30年未満でモトがとれます。
呪文「許容応力度計算による耐震等級3」を唱えましょう
「QUAD V」で検討していた頃、耐震等級を訪ねたら「耐震等級1だが、2以上、3相当です」と営業さんより回答をもらいました。
耐震等級3「相当」??
- 耐震等級2~3相当は耐震等級「1」である。詳細な検討をしていないから。
- 耐震等級3を取得するには「構造計算」か「性能表示計算」が必要
- 「構造計算」することによって耐震性が確保できる
- だから、耐震等級3を取得するべし
- キーワードは「構造計算=許容応力度計算による耐震等級3」にしてください
「許容応力度計算?」漢字ばっかりで難しい
呪文だと思って覚えてください(笑)家の防御力がアップします。
構造計算=許容応力度計算です。
耐震等級3を取得するには住宅性能評価を申請して取得します。
ただし、同じ耐震等級3でも二通りあります。
- 性能表示計算
- 構造計算(許容応力度計算)
安全面では
性能表示計算<構造計算 (検討する項目が違います)
ですので
「許容応力度計算による耐震等級3」にしてください
という呪文を唱えましょう。
耐震等級「2~3」相当の根拠は
壁の「量」です。
実際の耐震等級は「1」なので地震保険料の割引もありません。
一般住宅では構造計算が必要ありません。
構造計算なしで耐震性を確保するために、壁の「量」を計算すれば良いとう法令があります。
耐震等級2~3相当は
「性能表示計算もしないし、構造計算もしないけど壁の量は基準値以上だよ」
という意味です。
耐震性では壁の量だけではなく、壁のバランス、柱・接合部、基礎等、様々な検討が必要です。
より安全な家を目指す上で「許容応力度計算による耐震等級3」を目指しましょう。
住宅情報館はローコストハウスメーカーのなかでも耐震性には気を使っている方です。
基礎や柱の強固さにも一定のこだわりを感じます。
ただ、全棟に対して耐震等級3を取得するよう提案していけば施主からの信頼も増すのではないかと思います。
※初期費用がかかったり間取りに制限が入ったりするので実際に受け入れるかは施主次第ですが。
耐震等級3+制震ダンパーで安心を上乗せ
私が最初に打ち合わせしたハウスメーカーで制震ダンパーの「ミライエ(MIRAIE)」を勧められました。
耐震どころか制震ダンパーにも完全に無知でしたが、巨大地震への備えとして、ぜひ取り入れたいと感じました。
熊本地震では「ミライエ(MIRAIE)」が設置されている住宅は倒壊せず、近所の人たちの避難場所にすらなったと聞いたことが大きいです。
住宅情報館の「檜物語」では標準仕様で制震ダンパー(FRダンパー)が設置できます。
「制震」ダンパーは「耐震」にプラスアルファで安全性を上乗せする装置と思ってください。
制震ダンパーには様々な種類があります。
ハウスメーカー標準仕様の制震ダンパーがあれば、それを調べましょう。
標準仕様でなければミライエがオススメです。
実績も豊富で構造や素材も良さそうです。
耐震性の勉強中、バッコ博士さんのホームページで、とても勉強させてもらいました。
なお、「檜物語」標準のFRダンパーは「QUAD V」や「Chelino」でもオプション費用30万円程で追加できます。
耐震等級3を確保した上で制震ダンパーを取り入れるのが良いです。
スターピー家ではFRダンパーを含まずに耐震等級3を確保できる壁量で設計してもらいました。
※FRダンパーは壁としても計算できますが住宅情報館では計算に含まず、より安全性を確保しています。
耐震性、災害対策は土地から
スターピー家は千葉県にあります。
東日本大震災では埋立地を中心に液状化現象が起こりました。
2019年の台風や豪雨では、川という川で氾濫の危険性がありました。
実際、私も外出先から自宅に帰れなくなり、半日ほどネットカフェに足止めされました。
この経験から液状化しない土地。水害や土砂崩れを心配しなくて良い土地に住みたいという思いが強くなりました。
- 川から距離がある
- 以前に田んぼや湿地帯ではなかった土地
- 土砂崩れしそうな崖から離れている
最終的には丘陵地の裾部分で購入を決めました。
地盤補強の必要もなく、河川氾濫の恐れもない土地です。
まとめ 耐震等級3+制震ダンパー+強固な地盤で安心のマイホームを
- 耐震等級3を確保しよう。「許容応力度計算」という呪文を唱える
- 耐震等級2~3「相当」では不十分。地震保険料も半額にならない
- 制震ダンパーで耐震等級3に上乗せしよう
- ハザードマップや地盤マップを確認して災害に強い土地を選ぼう
ここまで、わかりやすい点に絞って耐震性を解説してきました。
耐震性については安全に直結するところです。要素も多く、奥が深いです。
詳しく知りたい方は、先ほどのバッコ博士さんのホームページ等、構造計算の専門家情報も参照してください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それでは、また別の記事で!
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